
「親愛」と「恋愛」は、どちらも「人を大切に想う気持ち」を表す言葉だけど、実は意味にこんな違いがあるよ。
- 親愛:「親しくて安心できる気持ち」のこと。
- 家族や長年の友人など、信頼できる人に対して使われるよ。
- 落ち着いていて、心があたたかくなるような関係のときに使うんだ。
- 恋愛:「強く惹かれてドキドキする気持ち」のこと。
- 好きな人に対しての気持ちで使われることが多いよ。
- ときめきや切なさ、嫉妬など、心が大きく揺れるときの感情をあらわすんだ。
このページでは「親愛」「恋愛」の違いと使い分けの例文の違いについて、詳しい意味と具体的な使い方とともにわかりやすく解説しています。

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「親愛」「恋愛」の意味と例文
まず、「親愛」「恋愛」の辞書での意味を確認しておきましょう。
【親愛】
親しみを感じている様子だ。
【恋愛】
特定の異性に対して他の全てを犠牲にしても悔いないと思いこむような愛情を抱き、常に相手のことを思っては、二人だけでいたい、二人だけの世界を分かち合いたいと願い、それが叶えられたといっては喜び、ちょっとでも疑念が生じれば不安になるといった状態に身を置くこと。
出典:『新明解国語辞典』
辞書の説明で意味の違いはわかりますが、使い方にも慣れておく必要があります。詳しい意味や例文を見ながら、それぞれの違いを確認していきましょう。
「親」「恋」の漢字の意味
「親愛」「恋愛」の違いは「親」と「恋」の意味の違いと関係しているので、それぞれの漢字の意味を確認しておきましょう。
「親」という字には、「近くにいて、じかに感じる関係」という意味があります。左側は「薪(しん)」のもとの形で、ナイフで切ったばかりの生木を表しており、右側の「見」は見る目の象形です。
「親」は、生木をナイフで切るように、目の前のことをじかに見て強く感じとる様子をあらわしています。そこから「親しい」「親しむ」「親子」といった言葉に使われるようになり、「身近で深く関わる関係」を意味するようになりました。
一方、「恋」は、思いが乱れてしまうような、心の動きを表す字です。「䜌(れん)」は、糸がもつれて、それを言葉できちんと分けようとしても、うまくいかない様子をあらわしています。
その下に「心」が加わることで、「心がこんがらがって整理できない思い」、つまり「恋」が生まれました。好きな気持ちが強くなりすぎて、冷静ではいられないような、切なさや揺れが込められていますね。
このような漢字の成り立ちは、「親愛」と「恋愛」という熟語の違いにも受け継がれています。
「親愛」の意味と例文

まず、「親愛」の意味と例文を見てみましょう。
「親愛」は、「親しむ+愛する」という漢字の組み合わせからなる言葉で、親しく心を寄せること、またはその気持ちを表します。相手に対するあたたかい感情や信頼、敬意を含んだ穏やかな愛情がこもっているのが特徴です。例文を見てみましょう。
- 彼女からの親愛のこもった手紙に、胸がじんとした。
- 先生はいつも、生徒たちに親愛のまなざしを向けていた。
- 国王は親愛なる友人の死を深く悼んだ。
「親愛」は、家族や長年の友人、信頼する人との関係など、落ち着きがあり、心が安らぐような人間関係に使われます。「親しい」と「愛する」という感情が穏やかに溶け合っているのが「親愛」であり、感情が暴走したり心が乱れたりするような印象はありません。
ビジネスメールの冒頭にある「親愛なる〇〇様」のように、丁寧な敬意をこめた表現としても広く使われています。
「恋愛」の意味と例文

では次に「恋愛」の意味と例文を見てみましょう。
「恋愛」は、「恋い慕う+愛する」という漢字の組み合わせからなる言葉で、特定の相手に対して強く惹かれ、深く愛する気持ちを表します。ただの親しさや友情とは異なり、相手を求める気持ちの強さや、心の揺れ動きが含まれるのが特徴です。例文を見てみましょう。
- 彼は初めての恋愛に戸惑いながらも、まっすぐに彼女を想っていた。
- ドラマの登場人物たちの恋愛模様に、毎週胸がドキドキする。
- 恋愛と友情の境界が曖昧で、自分の気持ちがわからなくなった。
「恋愛」は、心がときめいたり、切なくなったりするような強い感情のやりとりがある関係を指します。「親愛」が落ち着いた信頼の感情だとすれば、「恋愛」はもっと感情の振れ幅が大きく、時には不安や嫉妬といった複雑な感情も伴います。
また、恋愛には「一緒にいたい」「手をつなぎたい」「自分だけを見てほしい」といった欲求も含まれることが多く、人間の感情の中でも特にエネルギーの強いものだといえます。
「親愛」「恋愛」の違い、まとめ

「親愛」「恋愛」の違いと正しい使い分け方、今回の説明で分かったかな?最後にもう一度、正しい使い分けのポイントを見て、頭の中を整理してみてね。
- 親愛:「親しくて安心できる気持ち」のこと。
- 家族や長年の友人など、信頼できる人に対して使われるよ。
- 落ち着いていて、心があたたかくなるような関係のときに使うんだ。
- 恋愛:「強く惹かれてドキドキする気持ち」のこと。
- 好きな人に対しての気持ちで使われることが多いよ。
- ときめきや切なさ、嫉妬など、心が大きく揺れるときの感情をあらわすんだ。
「親愛」「恋愛」の使い分けクイズ

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