
「佳き日」「良き日」は、どちらも「よい日」という意味を持っているけど、以下のような違いがあるよ。
「佳き日」 | 「良き日」 | |
---|---|---|
意味 | おめでたい、お祝いごとの、特別な日。 | いい、都合がいい、ふさわしい日。 |
どんな日? | 結婚式や入学式、七五三みたいな、「お祝いごと」の特別な日! | お出かけにぴったりなど、「いつもの生活」のいい日! |
どんな時に使う? | ちょっぴりかしこまった時。 | ふだんの生活で。 |
気持ち | 「わー、なんてすばらしい日なんだろう!」という気持ち。 | 「うん、これはいい日だね!」という気持ち。 |
このページでは「佳き日」「良き日」の違いについて、詳しい意味と具体的な使い方とともにわかりやすく解説しています。

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「佳き日」「良き日」の意味と例文
まず、「佳き日」「良き日」の辞書での意味を確認しておきましょう。
【佳き日】
・「佳き」とは、「好ましい、めでたい、という意味の表現。」・『佳き日』は吉日のこと。
【良き日】
① 天気がよい日。よい日和。
② 物事をするのによいとする日。また、めでたい日。吉日。
出典:『実用日本語表現辞典』/『精選版 日本国語大辞典』
辞書の説明で意味の違いはわかりますが、使い方にも慣れておく必要があります。詳しい意味や例文を見ながら、それぞれの違いを確認していきましょう。
「佳」「良」の漢字の意味
「佳き日」「良き日」の違いは「佳」と「良」の意味の違いと関係しているので、それぞれの漢字の意味を確認しておきましょう。
「佳」は、「人」と「圭」という漢字からできています。「圭」は、土を三角形(△型)に形よく積んだ様子を表す漢字で、「きれいに角が立つ」「整っている」という意味があります。そこに「人」が組み合わさることで、「すっきりと整った人」つまり「見た目や性格がよく、感じのいい人」という意味になります。だらしないの反対、きちんとしていて魅力がある、そんなイメージの言葉です。
「良」は、会意文字といって、形で意味を表している漢字です。○型の穀物の粒を水で洗ってきれいにした様子からできた漢字で、もともとは「食べ物がきれいでよい状態になっている」ことを意味していました。そこから「よい」「すぐれている」という意味でも使われるようになりました。
このような漢字の成り立ちは、「佳き日」と「良き日」という熟語の違いにも受け継がれています。
「佳き日」の意味と例文

まず、「佳き日」の意味と例文を見てみましょう。
「佳き日」とは、「佳=美しく整った」「日=日取りや日付」という漢字の組み合わせからできた言葉で、何かを始めるのにふさわしい、めでたい日を表します。
「佳」という字には、すっきりと形よく整っている、という意味があります。そこから、「佳き日」は「縁起がよくて気持ちのいい日」「特別で晴れやかな日」というニュアンスで使われるようになりました。例文を見てみましょう。
- 二人の門出を祝うのに、これ以上ない佳き日となりました。
- 佳き日に恵まれ、無事に式を挙げることができて嬉しいです。
- この佳き日を、皆さまとご一緒できることを心からうれしく思います。
「良い日」と比べると、「佳き日」は少し格式ばっていて、やわらかで品のある言い回しです。結婚式、成人の日、開業、引っ越しなど、人生の節目を彩る場面によく使われています。
手紙や招待状、あいさつの言葉にそっと添えると、気持ちが丁寧に伝わる表現です。大切な誰かに贈りたくなる、そんな言葉ですね。
「良き日」の意味と例文

では次に「良き日」の意味と例文を見てみましょう。
「良き日」は、「良=よい・すぐれている」「日=日取りや日付」をあわせた言葉で、「気分がよく、幸せを感じられる日」や「物事を始めるのにちょうどいい日」を表します。
「良」という字は、もともと○型の穀物を水できれいに洗った様子を表していて、「整っていて美しい」「すぐれている」といった意味を持っています。そこから「良き日」は、「心地よく、気分のいい一日」「何かをするのにちょうどよいタイミングの日」として使われています。例文を見てみましょう。
- 大切な仲間と集まれた、まさに良き日でした。
- この良き日に、新たな一歩を踏み出すことができて感慨深いです。
- 良き日になりますように、と願いを込めて出発しました。
「佳き日」と似たような意味で使われますが、「良き日」のほうが少し日常的で、やわらかく親しみのある表現です。結婚式などのフォーマルな場面でも使えますが、日々のちょっとした幸せや記念日など、もっとカジュアルな場面にもぴったりです。
かしこまりすぎず、それでも丁寧に気持ちを伝えたいときに使うと、言葉にやさしさが宿りますね。
「佳き日」「良き日」の類語
「佳き日」「良き日」それぞれの類語も整理して、ニュアンスをしっかり理解しましょう。
佳き日(フォーマルな表現) | 良き日(カジュアルな表現) |
---|---|
・吉日(きちじつ):縁起のよい日。 ・嘉日(かじつ):めでたい日。 ・慶日(けいじつ):祝いごとにふさわしい日。 | ・好日(こうじつ):安らかで満足できる日。 ・穏やかな日:心が落ち着き、平和に過ごせる日。 ・幸せな日:幸福を感じる日。 ・楽しい日:楽しさを感じる日。 |
「佳き日」「良き日」の違い、まとめ

「佳き日」「良き日」の違いと正しい使い分け方、今回の説明で分かったかな?最後にもう一度、正しい使い分けのポイントを見て、頭の中を整理してみてね。
「佳き日」 | 「良き日」 | |
---|---|---|
意味 | おめでたい、お祝いごとの、特別な日。 | いい、都合がいい、ふさわしい日。 |
どんな日? | 結婚式や入学式、七五三みたいな、「お祝いごと」の特別な日! | お出かけにぴったりなど、「いつもの生活」のいい日! |
どんな時に使う? | ちょっぴりかしこまった時。 | ふだんの生活で。 |
気持ち | 「わー、なんてすばらしい日なんだろう!」という気持ち。 | 「うん、これはいい日だね!」という気持ち。 |
「佳き日」「良き日」の使い分けクイズ

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